〜エア抜き作業〜

難易度  ★☆☆☆☆
作業時間 0.5時間
作業手順で何度かでてきたブレーキとクラッチのエア抜き作業ですが、簡単だけど、とても重要な作業なので、一度まとめてみました。
作業は基本的に2人1組でやりますが、1人で作業してるときは「ワンマンブリーダー」なるものを使用すれば1人でもエア抜きはできます。
しかし、やはり2人1組でやった方が作用効率はいいですよー。
ちなみに、今回の作業ではブレーキはキャリパー4つ、クラッチはオペレーティングシリンダーの1箇所のみで作業をしてますが、車によっては、マスターシリンダーやブレーキのダンパーと呼ばれるものにエア抜きができるブリーダーがついてることもあります。必要に応じてその辺からもやればよりいいですね。
air_remove_01 エア抜きするときは、基本的にこのような道具を使用します。
でも、こんなのなくても、ホームセンターでそれぞれの車にあったホースを買ってくれば、あとは排出したフルードを受けるトレーでもあれば作業はできますよ。
僕は工具好きなので、一応買いました。アストロプロダクツでワンマンブリーダーが3000円位だったかな?
ピンクのホースの途中で見える矢印の部品がワンマンブリーダーの肝の逆流防止弁です。
2人で作業するときは、これより手前だけで作業します。
air_remove_02 まずはブレーキから。
ブレーキのリザーバータンクの蓋をあけます。
air_remove_03 蓋をあけたところ。
ゴミが入らないようにフィルターがあります。
エア抜き作業は、要はエアが混ざったフルードをキャリパーのエアブリーダーから抜いていくという作業です。エアの混ざっていないフルードでエアが混ざったフルードを押し出していくわけです。
なので、ここのフルードはどんどん減っていきます。
作業中はこまめに量を見て、少なくなる前に補充しましょう。作業中にここが少なくなってエアをかんでしまうと、最初からやり直しですよー。
air_remove_04 キャリパーの順番はマスターシリンダーから遠いところから近いところへ順にやっていきます。
シルビアの場合はマスターシリンダーが右前にあるので、左後→右後→左前→右前の順番です。
まずは左後から。
矢印のキャップをとってエア抜き用のホースをさします。
しかし、ホースをさしたままブリーダーを開けたり閉めたりしないといけないので、メガネをさした状態でやります。
air_remove_05 こんな感じ。ホースはエアが確認しやすいとりまわしにしてください。
2人でやる場合は
@ペダル側の人がペダルを操作します。2〜3度踏んでから、踏み込んだままにし、ブリーダー側に合図します。
Aここで、ブリーダー側は、ブリーダーを少し緩めます。すると、エアを含んだフルードがでてきます。
Bある程度フルードがでたら、ブリーダーを軽く締め、ペダル側に合図します。ブリーダーを開けたままペダルを離すとフルードが逆流してしまうので注意してください。
Cペダル側はペダルをはなします。
以上の工程をリザーバータンクのフルードがなくならないように注意、補充しながらエアがかんでないフルードがでてくるまで繰り返します。終わったらブリーダーを規定トルクで締め、ホースをとります。
これを4つのキャリパーでやります。
それぞれでエア抜きが終わったら、最後にリザーバータンクのフルード量を適正にして、完了です。パッドが減った状態でフルードを満タンにすると、パッドを交換して厚いパッドをはめるためにピストンを戻したときにリザーバータンクから溢れてしまうので、その辺を考えて補充しましょう。
作業後の動作確認は必ずしてくださいね!
air_remove_06 次はクラッチです。
作業は基本的にブレーキと同じです。
リザーバータンクの蓋を開けます。
air_remove_07 フルードを補充しながら・・・
air_remove_08 ブレーキ同様オペレーティングシリンダーのブリーダーのキャップを外して・・・
air_remove_09 ここにホースをつけます。
air_remove_10 こんな感じ。
作業手順はブレーキと全く同じです。ただ、クラッチはオペレーティングシリンダー1箇所だけでいいです。
画像はスパナを使ってますが、これは作業中だけです。最初に緩めるときと、最後の締め付けのときはナメないように必ずメガネを使いましょう。
エアがでなくなったら、リザーバータンクにフルードを補充して、クラッチも作業終了です。
air_remove_11 ちなみに、これが逆流防止弁です。
1方向にしかフルードが流れないようになってるので、作業する場合はフルードが排出される方向のみに流れるようにホースにセットして、少しブリーダーを緩めておきます。
あとは、ひたすらペダルを踏み続ければエアをかんだフルードが排出されます。
逆流防止弁なので、ブリーダーを締めないままペダルを離しても逆流はしません。
ただ、リザーバータンクの補充等、その他の作業は同じですからね。
以上です。