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これがクラッチマスターシリンダーです。 今回はこれを車体からはずして分解洗浄し、消耗品を交換して組み付けします。 事前にディーラー等でOHキットを用意しておいてくださいね。 最後のエア抜きに必要なので、フロントをジャッキアップしてウマをかけておきます。 |
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我が車のマスターシリンダーはナブコ製です。どうもシルビアは3種類位会社があるみたいです。 OHキットもそれぞれ違うようなので、ディーラー等で注文するときはこれを確認してから注文してください。 |
![]() | リザーバータンクの蓋をとり、スポイト等で出来る限りフルードをとります。 |
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これがマスターシリンダーを車内側から見たところ。 フルードが漏れてますねー。(@_@;) |
![]() | ペダルとは矢印のピンだけでとまっています。 |
![]() | βクリップをはずせばピンは抜けます。 |
![]() | これでペダルとマスターシリンダーはフリーになりました。 |
![]() | はずしたピントβクリップです。再使用するので、きれいに洗浄しておきます。 |
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次にエンジンルームのマスターシリンダーをはずします。 矢印のブレーキの負圧ホースが邪魔なので、はずしておきます。 |
![]() | はずれました。 |
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次に、クラッチのオペレーティングシリンダーに続く配管を10mmのフレアナットレンチで外します。 フルードが漏れてくるので、注意してください。 |
![]() | オペレーティングシリンダーがバルクヘッドに固定されている12mmのボルトを外します。 |
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もう1箇所の12mmボルトもはずします。 ここは配管等が邪魔でとてもはずしにくいです。いろいろな工具を使ってナメないようにはずしましょう。 |
![]() | 上から外しにくいなら、車の下に潜って下から外すのも手かもしれません。 |
![]() | はずれました。 |
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これがマスターシリンダーです。 矢印の部分が車内から見えてた部分です。 これを分解していきます。 |
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まずは、バンドを緩めてリザーバータンクを外します。 しかし、かなり汚いですねー。 |
![]() | リザーバータンクも汚いです。 |
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次にコの字ステーを外します。 ステーを外す前に、ロッドとの位置関係を測っておきましょう。 |
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はずれました。 しかし、ブーツがフルードでベタベタですね。 |
![]() | ブーツも外します。手ではがせば簡単に外れます。 |
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ここも汚いねー。でも、ここは金属同士が擦れ合うところで、グリスが塗ってあるので、そのグリスのせいかもしれませんが。 汚すぎて画像ではわかりにくいですが、スナップリングでロッドがシリンダーにとめられているので、スナップリングを外します。 |
![]() | はずれました。 |
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組み付けるときのために、ワッシャーの方向を確認しておきます。 ワッシャーは凸の側がネジ側です。 |
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シリンダーです。 ロッドの半球部分がピストンの頭と接しています。 ピストンはネジでシリンダーからとれないようになってるので、この時点ではとれません。 |
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そのネジをマイナスドライバーではずします。 ネジをとると、バネの力でピストンが飛び出してくるので、気をつけてください。 |
![]() | ピストンがでてきました。 |
![]() | ピストンにはこのようにバネがついてます。 |
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シリンダーの中も結構汚いです。 ブレーキクリーナーできれいにします。 |
![]() | きれいになりました。 |
![]() | リザーバータンクの取付部もきれいになしました。 |
![]() | 外観もブレーキクリーナーを噴いて歯ブラシでこすってきれいにしました。 |
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その他の部品も洗浄しました。 これが、マスターシリンダーの構成部品です。 |
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ここで、オーバーホールキットの出番です。 オーバーホールキットにはこれらの部品が入っています。 |
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ピストン比較。 上が今まで使用していたもの、下が新品です。 ゴムのシール部分が変形してしまってますね。 特に左側がひどいです。左側が室内側なので、漏れの原因はこれだったのかな。 |
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バネの新旧比較。 これは、ほとんど差はなかったです。 |
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では、組みつけに入ります。 ゴムのOリングにグリスを塗って、ネジにはめます。 |
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ピストンにバネをつけて、シリンダーに組みます。 矢印の穴にネジが入るようにします。 |
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ピストンを指で少し押し込みながらネジをはめます。 これで、ピストンがとびでることはなくなりました。 |
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この溝にスナップリングをはめて、ロッドを固定します。 ちなみに、ピストンの頭のくぼみに、ロッドの半球部分があたるので、グリスを塗っておいてください。 |
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ロッドにワッシャーをさして(方向は前述したとおり)、シリンダーに組みます。 ロッドを押し込みながらでないとスナップリングがはめられないので、片手でロッドを押し込み、片手でスナップリングをはめないといけないので、かなりてこずります。 |
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片手ではなかなかうまくいかず、イライラします。(-_-;) そこで、せめてロッドを押し込んだまま固定できる方法はないかと、素材を探していると・・・ ありました!奇跡のようにシリンダーの固定用の穴にピッタリのこんなものが。 |
![]() | これで両手でスナップリングをつけれます。 |
![]() | はまりました!(^o^) |
![]() | ブーツ内部に薄くグリスを塗り、シリンダーに取り付けます。 |
![]() | リザーバータンクを取り付けます。 |
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コの字ステーを外したときと同じ位置で取り付けます。 これで、マスターシリンダーのOHは終わりです。 |
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バルクヘッドに組み付けます。 ナットでバルクヘッドに固定してしまう前に、配管を先に締めこんでしまった方がいいと思います。 |
![]() | 室内側はペダルにピンとβクリップでとめるだけです。 |
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あとは、フルードの補充&エア抜きです。 要領はブレーキと同じです。 2人でやれば理想ですが、今回は深夜の作業。1人しかいないので、ワンマンブリーダーを使います。 |
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これが逆流防止弁です。これが逆流を防ぐので、1人で作業できるのです。 でも、エア抜きはやっぱり2人でやった方が効率よくできると思います。 整備仲間をつくりましょう。 |
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クラッチのエア抜きはダンパーの部分とオペレーティングシリンダーの2箇所でやりますが、我が車はダンパーをはずしてあるので、オペレーティングシリンダーのみでいいかな。 矢印のブリーダーでやります。 ゴムキャップをはずして・・・ |
![]() | 最初にメガネで少し緩めてから、タンクにつながるホースをつけ、軽く締めておきます。 |
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リザーバータンクにフルードを補充します。 僕はDOT4のブレーキフルードを使ってます。 ブレーキフルードは塗装をはげさせてしまうので、こぼれてもボディにつかないようにペーパーウエスで保護します。 |
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エア抜きの手順ですが 2人でやる場合は @ペダル側の人がペダルを操作します。2〜3度踏んでから、踏み込んだままにし、ブリーダー側に合図します。 Aここで、ブリーダー側は、ブリーダーを少し緩めます。すると、エアを含んだフルードがでてきます。 Bある程度フルードがでたら、ブリーダーを軽く締め、ペダル側に合図します。 Cペダル側はペダルをはなします。 以上の工程をリザーバータンクのフルードがなくならないように注意、補充しながらエアがかんでないフルードがでてくるまで繰り返します。終わったらブリーダーを規定トルクで締め、ホースをとります。 ちなみに、今回はワンマンブリーダーなので、オペレーティングシリンダー側はブリーダーを緩めたままにして、フルードを補充しながらひたすらペダルを踏むだけです。 |
![]() | エア抜きが終わったら、ゴムキャップをつけて、ブレーキクリーナーできれいにします。 |
![]() | これで作業は完了です☆ |
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室内側。漏れてなーい!(^o^) ちなみに、効果は抜群です。フルードが漏れる程劣化していれば、ピストンはスムーズに動きません。当然ペダルを踏んでも違和感があります。 これが、OHすることによって、スムーズになるのです。 キャリパーもそうだったけど、油圧系のOHは効果てきめんですね。 |
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!!!注意!!! 今回の作業で当初は「モリブデングリス」を使ってくださいと記載してましたが、実際に使っていたのは「モリラバーグリス」という商品です。 モリブデングリスは本来金属の擦れる部分などに塗るものでモリブデン自体がかなり荒い金属粒子のため下手するとシールを痛めます。間違ってもゴム類にモリブデンは塗ってはいけないとのご指摘をいただきました。 塗るならシリコングリスかブレーキグリス(カップ、パッド兼用の非金属系グリス)を使うとよいそうです。 使用するグリスによっては危険な作業となってしまうので、十分注意して作業してくださいね。 |