〜LSD取り付け〜

難易度  ★★★☆☆
作業時間 4時間
サーキット走行をするうえで必要不可欠と言われる機械式LSD。
今までもずーっと欲しいなーとは思ってたけど、買おうと思ってるときに他の部品が壊れてそっちを直すために断念したりして、延期が続いていましたが、今回ついに導入することにしました。
新品は高いのと、今の自分の工具と技量では、ケースに組み込みギアのかみ合わせの調整までやるのも難しいということで、ケースごと中古をヤフオクで探してました。
落札したのは、「PS13シルビア装着のR200 ニスモ2ウエイデフ中古180SX等」という名で出品されていたもの。
PS13シルビア2000ターボ(ABS無し)に付いていて、5穴フランジでニスモ2ウエイデフ中古のもの。効きは試乗してないので確認できてないが、かなりキレイな状態とのこと。
価格は4万円。相場より高かったけど、車の条件が全く同じだったので、ケースごと移植するにはもってこいかなと思い、落札しました。程度もいいということだったし(こればっかりは信じるしかないけどね)。
実際、届いたものと、我が車から降ろしたものを比較すると、ケース等、外観は全く同じ。アッセンブリー交換として、申し分ない感じだったね。でも、中身が大きく違うのよね♪
デフはケースごとだと、何キロあるかわからないけど、とにかく重い!
HPで作業紹介してるのを見たりすると、ジャッキを器用に使って降ろしたり上げたりしてたけど、自分は人力でやりました。重いとは言っても持てん程じゃないので、根性あればできるかなと。
ただ、車の下の狭いスペースで無理な体勢での作業だったから、しんどかったけどね。
取り付けは肉体的にはしんどかったけど、ボルト類も固着もなく、珍しく順調に終わりました。
さっそく試乗したんだけど、変化はさすがにすぐにわかった。それこそ、エンジンかけて出足でハンドルきった瞬間にね。
でも、購入したときもイニシャルトルク不明とのことだったので、効きは不明。もちろん、いままで機械式LSDついた車乗ったことないから、イニシャルトルク何キロって言われてもわからんけどね。
ただ、停止状態から道路に合流するときみたいにハンドルをきって走り出すと、タイヤひきずってるし、バキバキいいながらカクカク振動も感じる。よーわからんけど、それなりに効いてるってことかな?
何か走るのが更に楽しくなってきました。
早くサーキットで試したいなー。
lsd_01 これが今回購入したLSDです。
外から見るとただのデフケースだね。
lsd_02 オイル抜いてあるとのことだったけど、中身に興味があったので、あけてみることにしました。
まずは、ドレンボルトを外します。
専用工具があるみたいだけど、1/2のスピンナーハンドルで緩みます。
lsd_03 とれました。
磁石で金属粉をくっつけるようになってますね。
lsd_04 次にフィラーボルトを外します。
同じく1/2のスピンナーハンドルで緩みます。
lsd_05 外れました。
こっちは裏面は何もないです。
lsd_06 カバーを外します。
8箇所14mmのボルトを外せばとれます。
lsd_07 とれました。
少しはオイルが入ってみたいで漏れてきました。この辺は想定内です。
lsd_08 カバーの裏側。
lsd_09 そんなに汚くなかったけど、一応ブレーキクリーナーできれいにしました。
lsd_10 で、LSD本体。
lsd_11 機械式2WAYなのは間違いないようです。
lsd_12 ケース内のオイルを出し切ります。
lsd_13 きれいになったカバーにシールテープを少しまいてドレンボルトをつけます。
lsd_14 裏から見た図。
ここで鉄粉を回収するんですね。
lsd_15 液体ガスケットをつけて、カバーをつけます。
lsd_16 この穴からオイルを注入します。
lsd_17 オイルサーバーを使って注入します。
lsd_18 今回使用するオイルはこれ。
だんなさんからいただきました。感謝。(^-^)
lsd_19 ケースを水平にして、穴からこぼれてくるまで注入したら、シールテープを少しまいてフィラーボルトをつけます。
lsd_20 簡単な清掃&オイル注入完了☆
あとは、車に組むだけです。
・・・それが問題だけど。。。
lsd_21 それでは、本番作業開始です。
リヤ側をジャッキアップして、ウマをかけます。
lsd_22 マフラーが邪魔なので、外します。
リヤピースだけでもいいと思いましたが、手間はほとんど変わらないので、触媒後から外しました。
lsd_23 外れました。
スタビも外した方がいいかなと思ったけど、ケースを外すときや取り付けるときに脱落防止や休憩に使えそうだったので、そのまま残しました。
lsd_24 次にプロペラシャフトを外します。
14mmのナットを4つ外せば外れます。
この際、シャフトが回ってしまうと、緩みにくいので、ギアを5速に入れてサイドブレーキを引いておきます。すると、シャフトは回りません。
外せるところまで外したら、一旦シフト&サイドブレーキをフリーにして、シャフトを回し、見えない位置にあったナットが緩めれる位置まで回したら再度5速&サイドブレーキを引きます。
車によっては固く締まってることがあるようです。 最後のナットを抜くと、プロペラシャフトが落ちる可能性があるので、気をつけてください。
逆に外れにくかったら、シャフトをMT側に押してやると、少し動くので、外れると思います。
lsd_25 外れました。
lsd_26 次にドライブシャフトを外します。
サイドブレーキを引いておけば緩めやすいです。
車によって5穴と6穴があるようですが、我が車は5穴でした。
全て14mmです。
lsd_27 外れました。
左右外します。
lsd_28 次にデフケース後端のナットを4つ外します。
上2つは貫通ナット、下2つは袋状になっています。全て17mmです。
lsd_29 外れました。
この状態ではボルト部がひっかかってるので、まだケースは外れません。
lsd_30 最後のボルトです。
17mmのボルトを2つ外せばケースが外れます。
デフはかなり重いです。ボルトを外した瞬間落ちてきては非常に危ないので・・・
lsd_31 このようにジャッキで支えておきます。
lsd_32 ボルトが外れました。
あとは、スタビが邪魔なので、知恵の輪のようにしながらデフケースを取り出します。
普通?は、ミッションジャッキを使って作業をするようですが、もちろん持ってないし、そもそもジャッキアップしてウマかけた程度の隙間しかないので、ミッションジャッキはフロア下に入らないけどね。 そこで、普通のジャッキを器用に使って外す人が多いようです。しかし、ジャッキの小さい台座に乗せてバランス崩して落としてしまうことが嫌だったので、人力でやりました。根性あれば何とかなります。くれぐれも体の上に落とさないように。どっかイカれてしまいますよー(人間が)。
後端のボルトをメンバーから抜くために一旦前方にスライドさせて、ボルトが抜けたら後端を下げながら後ろにスライドさせるととれます。
ここでデフを支えていたジャッキはあとで使うので、同じ高さのまま置いておきましょう。
lsd_33 で、外れました。
ジャッキを使うよりも人力のが微妙な角度とかにできて、やりやすいと思います。
lsd_34 新旧デフケース比較。
全く同じですね。
lsd_35 後ろから見ても同じです。
スカイライン用とか、ABS付とかでもR200同士なら互換性あるような噂がありますが、僕としては未確認です。
少しでも紛れをなくすために、少し高めだとしても全く同じ条件の車のものを選びました。
lsd_36 で、続いては人力で取り付けます。根性必須。(^-^;)
まずはデフを取付部付近の下まで運んでおきます。
次に仰向けでデフ取付部付近まで行きます。ちょうど腹が取付部下にくるように。これは、ケースを持ち上げるときに腹筋を使うのと、万が一落ちてきても腹ならまー死にはしないかなと。顔面に落ちたらホント危険だと思います。でも、腹でも無事では済まないと思うので、とにかく落とさないように必死で作業してください。
一呼吸して力をためて、腹の上にケースを一旦置きます。クドいようですが、かなり思いので、腹に力をいれておきましょう。
その後、ケースを持ち上げ、まずは矢印の部分をスタビの上に通します。ここで疲れたら一度スタビに引っ掛けて一休みしてもいいかもしれません。
さらにデフを持ち上げて後端のボルトをメンバーの穴にはめ、そのままデフの前部分をはずすときに使ったジャッキで支えます。
これで、ケースがとりあえず納まります。
万が一にも落ちないように、後端のナット4つをある程度締めておきましょう。この段階では本締めはまだしない方がいいです。
lsd_37 デフ前部分のボルトを2本つけます。ここも本締めより少し緩くしといた方がいいですね。
何故かと言うと、プロペラシャフトやドライブシャフトを取り付ける過程で少しケースが動く状態にしておいた方が無理なく取り付けれるからです。
これでデフケース自体は車体に固定できました。
lsd_38 プロペラシャフトを回しながらボルトを4つ付けます。
裏側はこの様にボルトが回らないようになってるので、ナット側だけまわせばいいです。
ここも本締めはまだです。
lsd_39 ドライブシャフトを左右付けます。
ドライブシャフトはナットを締めるとボルトも回ってしまうので、ボルトをメガネ等で固定しながらナットを締めます。
全てボルトがある程度しまったら、各部を本締めします。
外すときと同様プロペラシャフトは5速&サイドブレーキを、ドライブシャフトはサイドブレーキを引いた状態でやるとやりやすいです。
lsd_40 完了!
lsd_41 マフラーをつけて作業終了です。
あとは、しばらく走った後に増し締めをしましょう。
機械式LSDでご機嫌な走りに!(^o^)